築地から豊洲へ 〜世界最大市場の歴史と将来〜

築地から豊洲へ 〜世界最大市場の歴史と将来〜

¥3,850 (税込)

商品コード:978-4865462005  発売 2018.10.24

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豊洲市場がついに開場された。 日本橋魚市場から始まった日本卸売市場。
その歴史と今後の市場のあり方を考える1冊

目次

築地から豊洲へ
~世界最大市場の歴史と将来~

監修者のことば 「一心太助から豊洲へ」伊藤裕康

序 章 はしがきに代えて
混迷を極めた豊洲市場移転問題/核心的な視点が抜け落ちた市場移転騒動/
水産業の現場から生鮮食料流通の世界へ/なぜ築地・豊洲に注目するのか

第一章 江戸時代発祥の市場から築地への道のり
第一節 日本橋魚市場と魚河岸文化
日本橋魚市場の誕生/日本橋魚市場に課せられた義務と諸権利/築
地に引き継がれた魚河岸文化

第二節 江戸・東京の青物市場「やっちゃ場」
神田青物市場の誕生/神田青物市場のプライド/庶民の台所、京橋
大根河岸

第三節 「中央卸売市場法」と築地への移転
魚市場の移転問題と公設市場設置の兆し/米騒動を契機に「中央卸
売市場法」制定/関東大震災が後押しした築地市場の開設/難航し
た水産卸売会社の単複問題

第四節 戦中から高度経済成長期までの築地市場
市場を翻弄した戦中戦後の統制経済/GHQによる接収と原爆マグ
ロ事件/築地市場に映った高度経済成長の光と陰

[コラム]明治の日本橋魚市場の日常

第二章 中央卸売市場のしくみと築地市場
第一節 卸売市場とは何か
「中央卸売市場法」から「卸売市場法」へ/卸売市場の機能と役割

第二節 日本一の卸売市場、築地市場の一日
水産物部と青果部の共存共栄
[グラフィック]築地市場24時間定点観測

第三節 市場取引を担う卸売・仲卸・売買参加者
集荷・分荷のセンターを担う卸売業者/市場の循環機能を果たす仲
卸業者と売買参加者

[ボイス]1卸売会社
江原 恒さん(東都水産株式会社 代表取締役社長)
網野 裕美さん(大都魚類株式会社 取締役社長)
大滝 義彦さん(中央魚類株式会社 代表取締役社長)
吉田 猛さん(築地魚市場株式会社 代表取締役社長)
田口 弘之さん(第一水産株式会社 代表取締役社長)
野中 昭三さん(綜合食品株式会社 代表取締役社長)
石橋 利至子さん(丸千千代田水産株式会社 代表取締役社長)
藤田 寛さん(東京シティ青果株式会社 専務取締役)
皆川 昭弘さん(東京中央漬物株式会社 代表取締役社長)
戸田 順久さん(東京中央鳥卵株式会社 代表取締役社長)

[ボイス]2仲卸業者・売買参加者
早山 豊さん(東京魚市場卸協同組合 理事長)
伊藤 淳一さん(東京魚市場卸協同組合 前理事長)
伊藤 宏之さん(東京魚市場卸協同組合 元理事長)
伴 忠夫さん(東京築地魚市場 大物業会 前会長)
泉 未紀夫さん(築地東京青果物商業協同組合 理事長)
杉本 雅弘さん(青果仲卸「築地くしや」代表取締役)
大川 三敏さん(東京魚市場買参協同組合 理事長)

第四節 市場を支える関連事業者
市場流通に関わるさまざまな業者/市場内の商店街「魚がし横丁」

[ボイス]3関連事業者
椎名 幸子さん(東京都中央卸売市場輸送協力会 会長)
今井 重成さん(潮待茶屋企業組合 理事長)
福田 隆さん(買荷保管企業組合 理事長)
吉岡 和人さん・木下 重男さん(株式会社関東機械センター)
藤井 玉喜さん(東京都中央卸売市場築地商業協同組合 理事長)
川島 進一さん(東京中央市場飲食業協同組合 理事長)
入野 信一さん(場内飲食店「大和寿司」店主)
粟竹 俊夫さん(築地魚市場銀鱗会 理事長)

第五節 もうひとつの築地の顔「場外市場」
場内市場と共に歩んできたプロ向け商店街/場内市場移転後の展望

[ボイス]4築地場外市場
丸山 邦治さん(株式会社丸山海苔店 代表取締役会長)

第三章 築地から豊洲への道のり

第一節 鉄道輸送の衰退がもたらした弊害
扇形の市場は帝都復興のシンボル/輸送手段の花形は鉄道からトラ
ックへ

第二節 現在地再整備から豊洲移転までの経緯
市場施設の整備・拡充の限界/大井埋立地への市場移転構想/現地
再整備か、移転かで揺れる業界団体/ついに豊洲への移転決定へ

第三節 豊洲市場への移転延期の経緯
棚上げで宙に浮いた市場移転/追い討ちをかけた盛り土問題騒動/
知事の「築地は守る、豊洲を活かす」発言/築地市場は豊洲市場よ
り安全・安心か

第四節 豊洲市場の施設概要と問題点
三つの街区の施設概要/建物の配置と交通アクセスの問題/食の安
全・安心と物流システム/情報の広域化とIT/ICT化の遅れ

[コラム]世界の市場先進地1~4
市場のIT化は園芸大国から アルスミア花卉市場/イムイデン漁港
市場(オランダ)
卸売会社がITQを保有 シドニー魚市場(オーストラリア)
徹底した品質管理が人の健康も守る オークランド魚市場(ニュージ
ーランド)
ニューヨーク市のリーダーシップで移転 フルトン魚市場(アメリ
カ)

第四章 卸売市場法改正と豊洲市場の将来展望

第一節 卸売市場法改正で何が変わるか
社会情勢の変化と市場法改正/形骸化してきた市場流通の原則/
「時代遅れ」と指摘された卸売市場/

第二節 水産業をめぐる世界と日本の状況
「漁業大国日本」の凋落/養殖業を中心に伸びる世界の水産業/資
源回復政策と市場取引ICT化との関係/日本の資源管理制度と水
産政策改革/漁業再生へのメッセージがない中央卸売市場

第三節 豊洲市場は世界に誇る市場モデルとなり得るか
幻に終わった「オール市場」の新市場構想/「市場会計」制度はこ
のままでいいのか/豊洲市場水産物部がクリアすべき課題/経営戦
略の鍵は加工サービスと鮮魚/豊洲市場の未来に向けて

終 章 あとがきに代えて

築地・豊洲 市場関連年表
掲載図表インデックス
主な参考資料

●A5判ハードカバー
 

著者について

1953年岩手県生まれ。米エール大学経営学大学院卒。
経営学修士(MBA)、東京大学農学博士号取得。77年
水産庁入庁、漁業外渉官、資源管理部参事官、漁場
資源課課長を歴任。東京財団上席研究員、アジア成長
研究所客員主席研究員、生態系総合研究所代表理事。
「豊洲市場これからの問題点」(マガジンランド)
「海は誰のものか」(マガジンランド)
「世界と日本の漁業管理」(成山堂書店)